第１５回　星の郷八ヶ岳野辺山高原１００ｋｍウルトラマラソン
２００９年５月１７日

　２回目の参加である。前回は富士五湖１００ｋｍ大会の約２週間後というハードスケジュールで参加した。この時は１００ｋｍマラソンに燃えていた？熱い情熱があった。今回は前回約９０ｋｍ地点でリタイアしているので、そのリベンジ、もう一回走ってみたい、これが最後で挑戦してみたいという気持ちで参加を決意した。しかしここは遠い。最も楽に行けそうなのが飛行機利用で東京に行き、新宿から中央線で長野に引き返す方法。しかしこの交通便でも半日ではなかなか野辺山には着かない。着くことができてもかなり夜遅くなる。ということで前日の土曜日朝の便で東京に向かった。新宿まで行き、ここから特急で約２時間で小淵沢に行く。ここからローカル線で約３０分で開催地、野辺山駅に着いた。このころすでに本降りの雨。１日前の予報では大会当日は曇り、時々雨であったが・・・。どうもこの雨、この雨空、変わりそうな気配がなかった。夕方宿舎に着いても何もすることはなかった。翌日の準備と夕食と入浴だけ。よって８時頃には眠りの態勢にはいっただろうか、とにかく明日は雨は止んでくれと祈りながら。

　大会当日も朝から冷たい雨模様。傘をさしながらスタート地点に向かう。風もあり、折りたたみの傘は何とも心もとない。そして体育館にて着替え、荷物を預けようと外に出る。そこには大勢の列があった。皆さんできるだけ着替えを遅くし、スタートを待つ作戦。よって大混雑。雨はしとしと、冷たい風が気持ちを弱くさせる。やっと荷物を預けることができたら、もうスタート間もなくになっていた。やはり寒いし、まだまだ暗い。そして霧模様で視界も悪い。こんな条件下でも参加者は皆さん元気そうなんですよね、これが。そのパワーに少し助けられ、私も元気よくスタートをきった。前回の奥熊野のようにいきなり坂道でないので助かる。しかしスタートから５ｋｍも進むと上り坂ばかりとなる。しかも林道で舗装していない。雨のためぬかるんでいる。所々では水溜りがあり、停滞した。石は思っていた以上に大きくなかったが、道はでこぼこであった。コース最高地点は１９０８ｍ。（因みに、スタート地点は１３５５ｍ）ここまででも結構きつかった。上り坂は時々歩くこともあった。雨はほとんど止むことなく、寒いままであった。しかしそれは小雨が主体で、幾分気持も楽であった。３５ｋｍのエイドは「稲子湯」。ここで入浴もＯＫというのがこのウルトラのユニークなところ。誰か途中で入浴する人がいるのかな？？このエイドまで結構上りがあり、ここに着いた時はかなり苦しくなっていたし、時間も経過していた。膝も強い痛みはないが、鈍い重さがあり快調とはいかなかった。この地点で半分以上諦めムードとなった。やはりこのままではとても完走できそうにないだろう。どこでリタイアするかというのが頭によぎる。ここでうれしかったのは、お汁粉があったこと。それが美味しくて、２杯もごちそうになった。それで元気をいただいたのだが、そこからも上り道が長かった。一時の元気は失い、歩いたり、走ったりの状態となった。そして天気も一時回復し、雨もやむのかという雰囲気となったが、それも束の間。今まで以上に強い雨となり、４２ｋｍのエイドでリタイアを決めた。

　しかしここが４２ｋｍコースのゴールとは知らなかった。今大会は１００ｋｍ以外に、７１ｋｍ、４２ｋｍと３種目あったのだ。４２ｋｍコース参加者はそれらしく満足してゴールしていた。私の場合、予想していた最短の距離でリタイアしてしまった。ここでリタイアするとは想定外であったので着替えは十分ではない。この地点は「八峰の湯」ここでも入浴ＯＫなのである。４２ｋｍ参加者はそのつもりで、ここでさっぱり入浴してスタート地点に帰る段取りになっていた。汗と雨でぐっしょりとなったウエアーで寒さを十分にかみしめながら帰りのバスを待った。それが予想以上に長く、辛かった。雨の中走り続けるのも苦痛であったが、着替えもできずに寒い中待つのも大変であった。この時ずっと本降りの雨も続いていた。そしてやっとバスに乗れてほっとしたのもいいが、そこからスタート地点までが長かった。４０分以上もかかっただろうか。しかし屋外（天井のアーケードはあったが）で待っているよりははるかに楽であった。やっとそこに着いたら、もう１００ｋｍトップのランナーは約９０ｋｍ過ぎであるとかアナウンスされていた。私は早く着替えたい、入浴したいということで近くの銭湯に行った。そこは大会が用意してくれていた入浴場。そこは正式の銭湯ではない、施設の借りものであった。ということでりっぱな銭湯とはいかなかったが、とにかくさっぱりすることができ、これでこの大会を終了したという気持ちになった。いい大会ではったが、今回の天候は私にはあまりにも過酷であった。そうでなくとも私の体調、膝の痛みなどで完走は無理であっただろう思われた。最短の距離でリタイアしてしまったが、もうこれで十分と諦め、満足することができた。これで１００ｋｍ大会参加は最後になるであろうという気持ちになった。それなりに練習してきて完走できていた頃が今では不思議、自分ではないような気にもなってきたが、それができていた自分に対して誇り、褒めてやりたいとも思った。１００ｋｍのウルトラマラソン今まで完走できたり、できなかったりであったが、十分に楽しませてくれて本当にありがとう！！