　雲早山は徳島では有名な山である。名前はよく聞いたことがあるが、果たしてどんな山なのだろう。藤原さんと２人で初めての山に臨む。神山町川又地区から南側の山沿いに入る。以前行ったことがある「岳人の森」方面に進む。途中通行止めの道あり、迂回しながら神通滝侵入口まで行く。この先にも通行止めがありそのまま進めない。よって神通滝方面に行き、ここから私道にて岳人の森に到達するルートを行くことにする。。せっかくだから神通滝にも立ち寄る。ここでもその手前に大きな土砂崩れあり。臨時の迂回路にて滝の入口まで到達。その他は特に変化は見られなかったが、３ヶ所の山崩れがあったということになる。台風の爪あとはこんな所にも。

　神通滝は水量も滝の大きさも見事であった。しかし観光客はあまり訪れてない寂れた様子。しかしこの侵入道はそれらしい雰囲気があり気持ちよかった。徒歩にて１５分くらいで滝に至る。滝はりっぱであったが、その周囲の期待していた紅葉は全く無かった。がっかり。少しはその面影が残っているかなと思っていたが、台風のイタズラか多くの葉っぱが無残に散っていた。しかしその影響か水量の豊かさを感じさせてくれたのはありがたかった。しかしやはり滝の気持ちよさは夏が一番か。寒い時季にはどうも・・・。


高丸山、雲早山行きの分岐点	登山道右側にコケが多い斜面あり

　岳人の森に車を止めて雲早山を目指す。しばらくは舗装道路を上がる。道は普通の状態。車でも快適に走れそう。雲早山トンネルを抜けると、すぐ左に剣山スーパー林道がある。ここは舗装されていないがりっぱな道である。ゴミは全然ない、快適なハイキング道路である。また全長８８ｋｍもあるのでバイクのツーリングにも魅力がありそうな道である。実際往復で３組のライダーに遭遇する。車も同様にたまに見かける状態。

　かなり歩いた後雲早山登山口が右手に見える。左手には沢の音が聞こえ爽快な気分となる。山に入るといきなり急な登り坂。登山道もあまりりっぱとはいえない。人が歩いた後の自然な道という感じ。すぐ上に行くとその道も怪しくなる。すると目の前に赤色のリボンがあちこちの木に添えられている。これで登山道が明らかとなる。雨はしばらくなかったが、台風の余韻か地面は緩い。あちこちで滑りそうになる。また小石が庭に敷き詰められたような道もあった。ほとんどの木は落葉樹で葉っぱはなかった。それで見通しはよいが、頂上までの道中はあまり爽快な気持ちにはなれなかった。所々で鹿はいないか周りを見た。しかしシーンとした静寂の中生き物はいなかった。時に野鳥の声が聞こえたが。かなり上に行った頃右手にコケの多い箇所があった。この緑は周辺が寂しい木の中でひときわ鮮やかで、目を楽しませてくれた。少し息切れしながら上がると、高丸山方面に行く道と雲早山頂上行く分岐点に到達。ここから雲早山山頂方面の道はそれまでと違い快適な登山道に変身する。


頂上には小さな祠がある	山頂から四方の山が見える

　山頂付近では眺望もよく小休止する。今日は天気にも恵まれ見晴らしが抜群であった。山頂ではその面積は少ないが、３６０度周囲が見通せる快適な場所であった。まるで「徳島の山の真中」にいる気分であった。こんなにたくさんの山があるのかと感心する。その中で一番山容の美しい西三子山もすぐ近くに見える。ここでお昼の弁当を食べる人が多いと思うが、風が少し冷たくかんじるので、下に下りて日当たりのよいところで昼食を摂る。その後下りは快調に下りたが、私は何度か滑ってしまった。下りはあっけなく感じられ、今度は高丸山の縦走へ挑戦したいと思った。いい山であったが、これだけ単独の登山では物足りなく思う人も多いのでは・・・。帰りの剣山スーパー林道には、もう少し長く、できればマラニックで走りたいと思うような快適さが心に残った。


西三子山の美しい山容	明るい笑顔の藤原さん